アニメ:約束のネバーランドSeason2-11:オワタ
2021.03.26
なんで11話で最後?と思ったけど、1回総集編で使っちゃったね。

絵に描いたような「打ち切りEND」でした。ヽ(^o^;)丿

一期を見て本作を何人かにススメてきたけど、後悔しました。
こんな事あるんだね~。
今後はススメられないな。
一期があれだけいいと、止めても二期見たくなるし。

打ち切りEND

私が学生の頃は時折見られましたが(主にスポンサーの事情)、
まさかこの時代に見ることになろうとは。
しかも伝統芸的端折りEND。

最後の最後の畳み掛け具合は最早虚無。
脈絡すら感じない見せすぎ静止画の大行列。
地下シェルターを追い出されたあたりから完全に崩壊していたから、彼処まで見せる必要を感じない。

スタッフの虚無感

大逆転してやろうという意気込みも感じない。
どうにかしようという足掻きも感じない。
最後の数話は淡々と崖を目指し落ちる道筋を出来るだけ一定の速度で走って、
完走だけを目指しているレミングス感がすごかった。
この感じは現代人ねと鑑賞する。

昔の打ち切り作品には無様でも足掻きがあった。
褒められたものではないが。虚無よりいい。
それが結果的に悲惨な末路も生んだけど、
その抵抗や足掻き、燃焼は見て取れた。
それすらない。

オレタタでいいんじゃ?

後半はずっと「オレタタでいいんじゃないの?」と思っていた。
明白に終わりそうになりからだ。
私は「オレタタ」は想像の余地があるから好きだ。
というか、全ての物語には続きがあるのだから、オレタタだと思っている。
ただ、アレモコレモ解決せずにオレタタでは読者は黙っては居ない。
そこの兼ね合いだろう。
彼処まで盛大に端折るぐらいならオレタタの方が潔い。

醜い大人の事情

最後の紙芝居からして、明らかに3期は必要な内容。
人気作だったから、普通に3期か丁寧に4期やっても良かったんじゃ?
何をそんなに焦ったのだろう。
恐らく、下らない、能力も無い大人達の勝手な予定と、思い込みの事情があるのは明白だ。
私も勤め人時代に経験したので怒りは無い。

本当に下らない事情がある。
あのワニの件といい「俺たちのゴリ押し作戦アリキ」なんだろう。
作者さん・・・本当に悲劇。
あの紙芝居ENDを見せられると漫画を読みたいとも思わなかった。
筋書きは判ったし、もういいや・・・記憶から消したい。
そんな感じだ。

分岐点

シェルターから恐らくオリジナルなんだろうね。
「人間くいて~、野生ならいいだろ」的なソンジュの発言とか何だったの?
如何にも伏線的に取り上げたあのお守りにしてもそう。
彼女のエマに対する態度の背景とか1ミリも描かれず。

乖離

制作者側も辛かったろうね・・・。
熱意の欠片も感じないから。
アニメーションがずーっと台詞の読み上げ。
芝居と音楽に熱が籠もっているから遊離が酷くて調和ゼロ。
でも流石に最終近くになるとエマ達の芝居にはそれすらも落ちていった。
プロだから、ちゃんと流れを組みながらも芝居しているのは凄いけど、
それまで辛うじてあった、底の方での熱意が冷めていた。
あんな子供がドヤ顔でママに言って、百戦錬磨の、地獄を通り過ぎた結果ああなったママが感動するかい。
しないしないしない!!なんなんだよアレw 本当に苦笑した。
あの程度で心が入れ替わるなら、とっくに・・まぁ、いい。

視聴者

ただただこの先が崖とわっていてもどうすることも出来ず見守るだけ。
4話あたりで既に「え、この作品大丈夫か?」と思わせ、
スケジュール通りに崖から落ちる為の努力を虚無的に見た感じ。
そして「崖から落ちました、終わり」という結果を見せられた。
アニメ:約束のネバーランドSeason2-8:加速してきた
2021.03.05
なんだか毎週書いてます。(笑)

崖へ

本作の状態は「もう止まらねぇ! 行き着く所まで行くっきゃねーっ!!」って感じです。
日本人に有りがちな、悪い意味での開き直りがココでも起きてますね。
丁寧さは皆無で、どうにかしようという思いが伝わる部分もなく、台詞で全部説明しようとし、一見小器用に出来事をダイジェストで流し体裁は整えようとする。
ホント日本人のこのメンタリティは昭和から変わらないんだな~と感じています。

破滅思考

どうにかして、バランスを取り戻そうと格闘もせず、
この先が崖だと判っていても、崖までまっしぐら。
そんな状態。
今の政治がそうであるように、
どの企業でも、
どのプロジェクトでも、
どのコミュニティでもすぐ発生すること。
まさか、こんな成功を約束されたような作品でも起こるとは・・・末恐ろしいです。

人間力

例え不格好でも、「俺たちは間違った!!」と痛感したのなら、無理にでも方向を転換するのが誠実な人です。
崖に落ちることは覚悟せざる負えないでしょうが(ある程度は手遅れなので)、自分は落ちても、他の人は落とさせない。その為の時間稼ぎでも何でもする。そうした精神性が無いのが感じられます。粛々と崖へ向かって進んでいくさまは今の日本そのものですね。残るのは政治と同じで、無責任な責任のなすり合いでしょう。

ダイジェスト版

全てがダイジェスト版的に進行しており、
なぜ彼が苦悩しているのか、
彼の手下は何なのか、今回ダイジェストで解説されました。
ま~でしょうね、というのが確認されただけの回。
相変わらず色々とオカシナ点は多いのですが。
「帰るの速すぎじゃないの?」とか。

今更なの?

一番引っ掛ったのが・・・あの状態で今更苦悩するかね?
彼処までやってさ。完全に一線越えているでしょ。

人間ってほんと、一線を越えると戻れないものです。
壊れるんですよね、自分の中で。もしくは最初から無いか。

ダビンチなんかそうですよね。最初からそういう倫理観が無い。
あの時代に、金つかませて、地下で死体解剖なんて、普通じゃない。
でも、天才ってそういうもので、壊れ性能の裏で、別なものも壊れている。
天才には感情を司る扁桃体に異常がある人が多いと推測されます。
今でいうサイコパスです。しかも飛び切りの。
だからこそ出来てしまう。
ストレスにはならない。
努力とも思わない。

裏を返すと正常だったら、壊れないと出来ない。
そして壊れたら、元に戻るのは容易じゃない。
戦争の体験談を見聞きして痛感します。

そして壊れたら、完全に戻ることは無い。
起きたことを無かったことには出来ないですからね。
何れの場合も悩まないでしょ。
悩んでいる間は、一線を越えてないから。

一期では感受性豊かで腹の座った性格が伺えました。
この後に壊れたのでしょうが、だったら彼処では悩まない。

天才

天才の怖い所は、一旦振り切ったら元に戻らない点です。
そして一般人より振り切れる。何度でも。

私の友人にも天才がおりました。
彼らは180度振り切れるんですよ。怖いぐらいに。
一つの切っ掛けで。
逆に言うと、ソレが無いと泰然自若ですよ。
微動だにしない。

善悪という倫理観を基底にはしていない。
そして一度振り切ったら、馬鹿でも判りそうなことを理解しようとはしない。
そういう人達なんだと肌で感じました。
そもそも彼らは感情的な点で悩まないんですよね~。
だからジョブスにしても、ゲイツにしても平気で他人のものパクれる。
彼らかしたら「良いものはパクる。当然でしょ」ぐらいな感じ。
しかも絶妙にパクる。 
馬鹿なパクりかたはしない。

だから、壊れたものは戻らないんですわ。
全く戻らないわけではないのですが、何十年とかかりますよ。
そんな精神って理屈通りじゃないので。

どう駆け抜けるか

最早、純粋に鑑賞することは叶わくなりましたが、まあ腐っても「作品を生み出す側」と言えば大袈裟かもしれませんが、書く側として見ると本作は興味深くなってきました。「破壊した」後で、どう落とし前をつけるのか? という点です。

何事も「受動側」と「提供側」の乖離というのは埋まらないので、ま~製作者サイドは針のむしろだと思います。何でもそうですが、調子の良い時というのは誰しも調子の良いものを生み出せるのですが、肝心なのは、本質が見えるのは、「調子が悪い時」です。この落とし所です。そこで力量が見えるでしょう。そこを鑑賞させて頂きます。

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